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2017/6/5 update
MEETING REPORT #1
第1回 研究レポート
「会社に行くのってめんどくさい」
2017年4月28日、第1回めんどくさい研究所クラッシュミーティングを東京都内のミーティングスーペースにて開催しました。
4月20日から1週間、テーマ「会社に行くのってめんどくさい」をオンライン上でディスカッション。参加者が日々感じている「めんどくささ」のなかから課題を抽出し、オフラインで解決策を追求しました。
めんどくさい理由は、残業をこなす時間?
オンラインミーティングで交わされた意見の中から「会社に行くのってめんどくさい」という議題を選出し、第1回目となるクラッシュミーティングを実施した。
ミーティングでは、まず議論の入り口として、「なぜ、会社に行くのがめんどうなのか」について意見交換を行った。すると、ミーティング参加者たちからは、「働く時間」に関する内容について多くの意見が集中。中でも、残業をこなす必要がある労働環境に対して、次のようなストレスを抱えていることがわかった。
「仕事量が多すぎて、退社するのが難しい」
「基本給が安いため、残業をして稼がなければいけない」
「上司が社内に遅くまで残っているため、先に帰ることができない」
「クライアントや業者の対応をしていると、規定の退社時間を過ぎてしまう」
残業問題の奥に潜む、人間関係という課題
これらの参加者の意見を総合してみると、残業が発生する原因には大きく分けて2つの問題があるようだ。まずは、遅くまで社内に残って仕事をする必要があるという「仕事量」の問題。もうひとつは、社内の上司や外部関係者との「人間関係」の問題である。仕事量の問題については、「明らかに仕事量を抱えすぎていても、そのことについて上司や周りの社員に相談ができない」、「基本給をあげてもらえれば残業をする必要はないのだが、それを会社に話すことができない」といった意見も存在した。つまり、多くの残業に対するストレスは、「人間関係への気遣いや対応」に主な原因があるようだ。
なぜ、上司と腹を割って話ができないのか?
この人間関係に関する議論はさらに深まり、「なぜ『会社に行くのがめんどうくさい』と感じてしまうほどの関係性が生まれるのか」という話題に。その問題のヒントとなったのは、「問題が生まれたとき、上司に腹を割って話ができない」というエピソードだった。
例えば、少人数のチームで上司と部下の距離感が近すぎる労働環境では、時として主従関係のような状況が生まれることがある。その際、上司の言動は絶対的なものとなるため、部下から何かを話かけたり、相談を持ちかけることはもちろん、自分の意見を口にすることも難しくなっていってしまう。その結果、立場が弱い若手社員は仕事を断ることができず(もしくは、分担のお願いをすることもできず)、膨大な量のタスクを抱え込み、残業時間を増やしてしまうのだ。
自分の意見を口にできる環境づくりが必要
このような議論の最後に、転職経験者の参加者に対して「元の会社で、どのようなことをすれば人間関係の“めんどくささ”を解決することができたと思うか」を尋ねたところ、「今考えれば、(空気を読まず)もっと自分を出せばよかった」「もっと自分の殻を破っていれば、率直に意見が言えたはず」というコメントが。
今回のクラッシュミーティングで見えてきた、仕事で発生する人間関係の問題。自分の意見を口にできる社内環境をつくることが、会社に行くことのめんどくささを取り除くひとつのきっかけになるのかもしれない。
text : Takuo Shibasaki
2017年6月5日更新