しかし、どうしてもイベントに出席しなければいけない場合は、どうするべきなのか。そのようなケースについて、木暮氏は「誘われたとき、こちらからあえて提案を持ちかける」ことをヒントに挙げた。「『出席するので、食事は豪華なステーキをお願いします!』というように、自分が楽しめたり、メリットを感じることを積極的に口にする。そうすることで、イベントに行く意味を自ら作り出せるようになる」と説明した。
木暮氏のメリットを取りに行くという提案について、研究員からは「条件をこちらから出すことで、前向きにイベントに参加できるようになる気がする」という同感の声が。なかには、「私はあまり社内で自分の“腹”の部分を見せたくないタイプ。しかし、上司たちは、私が何を考えているか“腹”を知りたがるケースが多い。そのあたりの差を埋めるためにも、あえて積極的な姿勢を見せることで、見せたくない部分を守ることができるかもしれない」という意見も挙がった。
最後に木暮氏は、「仕事のつきあいというものは、職場で働くそれぞれの人がみんな良かれと思ってやっていること。問題なのは、それが自分に合っていないから。だとしたら、その一つひとつを見極めて、自分から寄り添っていくことも重要なのではないか」と語った。
どんなシーンにおいても、受け身状態の人づきあいというものはストレスが生まれてきがちなもの。そのような状況をコントロールしてリスクを減らす意味でも、自ら明確な意思表示を行って、周囲としっかりコミュニケーションをすることが重要なのである。